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特任助教 森三佳

2016.04.25 | 助教 |

森 三佳 特任助教 (検査部)

森 三佳 特任助教
  • 専門分野
    心臓超音波検査学、臨床検査医学、循環器内科学
  • 資格
    日本内科学会 認定内科医
    日本循環器学会 循環器専門医
    日本超音波医学会 超音波専門医
    日本心エコー図学会 SHD心エコー図認証医
  • 一言
    エコーを礎として、診療のクオリティ向上を目指して臨床検査医学に携わっております。エコーに少しでも興味のある方、ぜひ声をかけて下さい。

BIOTRONIK INTERNATIONAL FELLOWS PROGRAM 2015 in N.Y.に参加して

2016.04.25 | 研究 |

BIOTRONIK INTERNATIONAL FELLOWS PROGRAM 2015 in N.Y.に参加して

この度、Biotronik International Fellows Program (IFP) 2015プログラムを受賞し、海外で開催される心臓ペーシング及び臨床電気生理のセミナーに参加することができたので、その内容を報告させて頂きます。


ブタの解剖写真

このプログラムはBiotronikがアメリカ・ドイツで主催しているフェロー向けのプログラムに半年で5回参加できるというユニークなプログラムです。4回目の今回はニューヨークで開催されました。1回あたり3日のプログラム(金曜日〜日曜日)で、日本人にとっては体力的にきついですが、内容は時差ぼけの状態でも目が醒めるようなすばらしいものです。レクチャーをしてくれるのは論文で一度か二度は少なくとも見たことのあるようなFacultyたちで、基礎から最先端の内容まで幅広くレクチャーをしてくれます。レクチャーも素晴らしいのですが、ブタの心臓を使用したDissectionの時間が初日に毎回組まれており、手取り足取りFacultyが解剖を指導してくれます。解剖など医学部2年生以来であったため、働き始めてから疑問に思っていたことを一つずつ目で確認でき、解剖への理解が深まりました。

また、人との出会いもこのプログラムの売りだと思います。世界中の同年代のEP fellowが集結するのですが、会を重ねるごとに徐々に打ち解けて話す機会も多くなります。海外の実情や普段の悩みなど色々と話すこともでき友人の幅も広がりました。また、アメリカに留学している志の高い日本の先生方とも知り合う機会に恵まれ、食事に行ったり観光に行ったりと楽しい時間を過ごすことができました。

BIOTRONIK INTERNATIONAL FELLOWS PROGRAM 2015 in N.Y.に参加して

ただ、IFPは日本人にとっては言語面が厳しいと思います。基本的にアメリカのフェロー向けのプログラムなので非常に英語が早く、ついていくのがやっとの状態です。初回が2015年11月だったのですが、全くついていけない事にショックを受け、英語をかなり勉強しました。その甲斐あってか、4回目の今回は理解できた内容が以前よりも増えたと実感することができました。

以上簡単でございますが、IFPに関してご報告させて頂きました。今回はACCからの参加だったので、約10日間アメリカに滞在することになりました。このような我儘に理解を示して下さった循環器内科の先生方には心より感謝申し上げます。次回6月に最後のIFPがベルリンで行われるので、それを楽しみに大学での臨床・研究に精進しようと思います。

金沢大学循環器病態内科学
田中 仁啓

熊本・大分を中心とする地震により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます

2016.04.19 | Message from Professor |

Message from Professor

4月14日に発生しました熊本地震から1週間が経過しようとしています。被災されました皆様には謹んでお見舞い申し上げます。これまでの震災にも増して、大規模な余震が続いていますことも、現地の皆様には大変なご負担になっておろうかと推察いたします。私は、1995年に前任地で阪神淡路大震災を、当地に赴任直後の2007年に能登半島地震を間近で経験いたしました。両者とも大規模地震ではあったのですが、余震は比較的短時間で収束した記憶があります。今回のような地震では現地の皆様のご苦労が倍増するものではないかと懸念いたしているところです。

報道では既に長期間の車中泊に伴う深部静脈血栓症および肺血栓塞栓症を発症され亡くなられた方もいらっしゃるとのことです。我々は能登半島地震の経験から、大規模地震の場合には、急性冠症候群や脳内出血の頻度が明らかに増加し、地震そのものによる犠牲者を凌駕することを報告しています(Tsuchida et al. Circ J. 2009.)。急性冠症候群は地震発生から2週間以内、また脳内出血はその後も1ヶ月程度発生が持続しますので、地震発生に伴う循環器疾患の管理の重要性が示されています。

この度の熊本地震での被災者の皆様に心よりお見舞い申し上げ、また現在も支援されている皆様のご無事での活動をお祈りいたします。

2017年4月19日
金沢大学循環器病態内科学 教授
山岸正和

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ACC 2016 in Chicago, Illinois

2016.04.15 | 海外学会 | 学会・研究会 |

金沢大学循環器病態内科学 助教 中橋 卓也

2016年4月2日から4月4日にかけてアメリカ合衆国イリノイ州シカゴで開かれた第65回米国心臓病学会(American College of Cardiology:ACC)に参加しました。日本では桜開花のニュースが聞かれ始めた頃でしたが、シカゴの気温は低く、真冬のコートが必要でした。本学会で注目を浴びた研究も紹介したいと思いますが、なにより同僚との海外出張自体に心が弾み、現地での旧友との再会にテンションも上がったこともあり、大変有意義なものとなりました。日程の関係で観光はあまりできませんでしたが、シカゴでの地ビールやピザの味は格別でした。


ACC 2016に参加して

今回のACCでの医局メンバーによる発表は以下の通りです。

○多田隼人
Poster session
Whole Exome Sequencing in Primary Severe Hypertriglyceridemia
Poster session
Lipoprotein(a) in familial hypercholesterolemia with PCSK9 gain-of-function mutations

○中橋卓也
Poster session
Impact of Baseline Angiographic Complexities on Clinical Outcome in Patients With Previous Coronary Artery Bypass Grafting Undergoing Percutaneous Coronary Intervention

○田中仁啓
Poster session
The Utility of T-wave Amplitude in Lead aVR on the Clinical Diagnosis of Cardiac Involvement in Patients with Sarcoidosis.

ACC 2016に参加して

さて4月3日には自分自身でのポスター発表があり、この分野の研究に興味をもって下さった先生方に英語でプレゼンテーションを試みました。伝えたいことの半分も言えてなかったかもしれませんし、質問された内容も半分くらいしか理解できてなかったかもしれません。それでも普段の生活では得られない刺激や研究意欲は十分に沸いてきたので、今後に活かしていきたいと思います。海外での学会発表は自分にはとても無理、と考えておられる若手の先生方もおられるかもしれませんが、普段感じている疑問や、自施設で行われている医療が、あんがい教科書にも載っていない新事実である場合もありますので、どんどん挑戦していって欲しいと思います。
最後になりましたが、今回の研究でデータを提供してくださった心臓血管センター金沢循環器病院の先生方、また、普段から研究のアドバイスや御指導をくださる金沢大学の先生方に心より感謝申し上げたいと思います。

金沢大学循環器病態内科学
助教     中橋 卓也

 

編集追記:Chicago大好きなACCです。

過去のACCの記事はこちらへ。

ACC 2015 in San Diego, California

ACC 2014 in Washington, D.C.

ACC 2013 in San Francisco, California

ACC 2012 in Chicago, Illinois

ACC 2011 in New Orleans, Louisiana

ACC 2010 in Atlanta, Georgia

ACC 2009 in Orlando, Florida

ACC 2008 in Chicago, Illinois

The Highlight of ENDO2016 in Boston

2016.04.07 | 海外学会 | 研究 | 学会・研究会 |

The Highlight of ENDO2016 in BostonThe Highlight of ENDO2016 in Boston

2016年4月1日~4日にかけて米国BostonでThe Endocrine Society’s 98th Annual Meeting & Expo (ENDO2016:米国内分泌学会年次集会)が開催され、内分泌糖尿病研究室から3演題発表いたしました。特に米田隆先生の『Impact of New Quick Gold Nanoparticle-Based Cortisol Assay during Adrenal Vein Sampling for Identifying Surgically Curable Primary Aldosteronism』の発表は、本学会の開催直前に米国内分泌学会雑誌Journal of Clinical Endoclinology & Metabolismに採択されたこともあり、学会会場では国内外の著名な先生方とディスカッションする米田先生の姿がありました。原発性アルドステロン症患者に対する副腎静脈サンプリングにおける迅速コルチゾールキットの有用性に関しては、既に国外の多くの先生からも高い評価を受けております。金沢大学と北陸先端科学技術大学院大学の共同開発による本キットはすでに日米両国の特許を取得しており、本年度はさらなる進展を計画しております。(参考文献:J Clin Endocrinol Metab. 2016 Mar 24:jc20161011. [Epub ahead of print])

米谷 充弘