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ACC 2011 in New Orleans, Louisiana

2011.05.17 | 海外学会 | 学会・研究会 |

2011年4月3-5日にアメリカ合衆国ニューオリンズでアメリカ心臓学会学術集会(ACC 2011)が開催されました。

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過去のACCの記事はこちらへ。

ACC 2010 in Atlanta, Georgia

ACC 2009 in Orlando, Florida

ACC 2008 in Chicago, Illinois

 

折しも東日本大震災の影響で、参加するか否かが検討されましたが、教室から支援派遣の準備も整ったことや、この震災に対するACCへの感謝を表する役目を負いまして、教室員の参加が決定されました。会場に入りますと、まず東日本大震災への追悼を表した大きな立て看板が備え付けられており、ACCとしての対応がみてとれました。

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 ポスター会場には、あらかじめ用意しました、アメリカの救援部隊の活動風景写真を中心に感謝の意味での掲示を行いました。また、その後、同じ掲示板に「国境なき医師団」と思われますグループの、同様の掲示があり、まさに、今回のアメリカの支援に対します感謝の意を表する目的の一部は達成されたと思います。

 

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今回、金沢大学臓器機能制御学・循環器内科グループから6演題の発表がありました。一般発表では、吉田太治先生(富山赤十字病院循環器内科)、多田隼人先生(金沢大学循環器内科特任助教)、中西千明先生(金沢大学循環器内科)、林研至先生(金沢大学循環器内科助教)、藤野陽先生(金沢大学准教授)の諸先生がポスター発表を行いました。各々のポスターにもアメリカの支援に対する感謝の意を表した画像などを展示し、特に若い研究者の目を引いていたようです。

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今回の教室からの参加者で特筆すべきは、富山赤十字病院循環器内科の吉田太治先生が出された演題が見事受理されたことです。昨年のAHAでの蒲生忠継先生(石川県立中央病院)に引き続き、関連病院の先生方のレベル向上の速さには驚かされます。

 


Poster presentation

Mon, Apr 4, 1:45 – 4:45 PM
358 – Impact of Drug-Eluting Stents on Long-Term Prognosis of Large Size Coronary Lesions in Stable Coronary Syndrome
Taiji Yoshida, Masaya Shimojima, Shoji Katsuda, Bunji Kaku, Tomio Taguchi, Yutaka Nitta, Noboru Fujino, Hidekazu Ino, Masakazu Yamagishi,
Department of Cardiology, Toyama Red Cross Hospital, Toyama, Japan, Department of Cardiology, Kanazawa University, Kanazawa, Japan ACC Poster Contributions
 昨年初期臨床研修を修了したばかりの、吉田太治先生の演題です。薬剤溶出性ステントを比較的大きな冠動脈に留置した場合の長期成績を示したもので、この分野での注目度が窺われます。

Sun, Apr 3, 10:00 – 11:15 AM
34 – The Impact of Systolic Dysfunction on Prognosis of Genotyped Hypertrophic Cardiomyopathy
Noboru Fujino, Tetsuo Konno, Akihiko Hodatsu, Kenshi Hayashi, Katsuharu Uchiyama, Takashi Fujita, Toyonobu Tsuda, Hidekazu Ino, Masakazu Yamagishi,
Kanazawa University, Kanazawa, Japan ACC Poster Contributions
1018. Cardiomyopathies/Myocarditis/Pericardial Disease
 心筋症の分野で矢継ぎ早に論文執筆を試みています、わが心不全・心筋症研究グループからの報告です。昨年また今年と心筋症関連の論文が次々と世に出る予定です。

Mon, Apr 4, 3:30 – 4:45 PM
/282 – Impact of Elevated PCSK9 Levels on Regulation of LDL-Cholesterol after Statin Treatment: Study with Different Types of Lipid Lowering Drugs
Masa-aki Kawashiri, Atsushi Nohara, Tohru Noguchi, Hayato Tada, M.D., Akihiro Inazu, Junji Kobayashi, Hiroshi Mabuchi, Masakazu Yamagishi,
Department of Cardiology, Kanazawa University School of Medicine, Kanazawa, Japan ACC Poster Contributions
1113. Unique Trends in Hyperlipidemia
 セッションタイトルが示すように、まことにユニークな研究発表です。いまや脂質研究でのミニボス格となられました川尻剛照先生の手によります、血中コレステロール制御のあららしい仕組みの解明に関する発表です。

Mon, Apr 4, 9:30 – 10:45 AM
/345 – Mechanism of Enhanced Migration of Cardiac Progenitor Cells by Bone Marrow-Derived Mesenchymal Stem Cells: Insights from Gene Expression and Secretary Cytokines
Chiaki Nakanishi, Shu Takabatake, Hayato Tada, Toshinari Tubokawa, Masaaki Kawashiri, Masakazu Yamagishi,
Division of Cardiovascular Medicine, Kanazawa University Graduate School of Medicine, Kanazawa, Japan ACC Poster Contributions
1070. Myocardial Ischemia/Infarction — Basic
 心血管再生医学の分野で頑張る中西千明先生は、骨髄由来の幹細胞が心源性細胞の遊走を促すことを証明して参りましたが、今回はその仕組みを分泌物質の解析から明らかにしたものです。新しい、創薬関連物質の発見に繋がる研究として大変注目されます。

Sun, Apr 3, 3:30 – 4:45 PM
/402 – Characterization of Compound Heterozygosity for Mutations R269W in KCNH2 and P1824A in SCN5A Associated with Long QT Syndrome and Sinus Node Dysfunction Kenshi Hayashi, Noboru Fujino, Katsuharu Uchiyama, Tetsuo Konno, Akihiko Hodatsu, Toyonobu Tsuda, Hidekazu Ino, Yasutaka Kurata, Haruhiro Higashida, Masakazu Yamagishi,
Kanazawa University Graduate School of Medicine, Kanazawa, Japan, Kanazawa Medical University, Uchinada, Japan ACC Poster Contributions
1055. Electrophyiology — Basic. Effects of Biologically Active Agents and Arrhythmias on Cardiac Electrophysiology
 いまや世界のQT男となられました、林 研至先生によります、コンパウンドヘテロ変異の解析です。シングルと比較して、コンパウンドでは相加的、相乗的に各指標が増悪するとの発表です。

Tue, Apr 5, 9:30 – 10:45 AM
Impact of Out-Stent Plaque Volume on In-Stent Intimal Hyperplasia: Results from Serial Volumetric Analysis with High-Gain Intravascular Ultrasound Hayato Tada, Masa-aki Kawashiri, Shu Takabatake, Chiaki Nakanishi, Akihiko Hodatsu, Mika Mori, Toshinari Tsubokawa, Tetsuo Konno, Kenshi Hayashi, Katsuharu Uchiyama, Atsushi Nohara, Noboru Fujino, Hidekazu Ino, Masakazu Yamagishi,
Kanazawa University, Kanazawa, Japan i2 Poster Contributions
2517. PCI – Chronic Total Occlusions; Restenosis
 金沢大学循環器内科グループ若手を代表する臨床・研究者であります、多田隼人先生は、従来よく理解されていなかった、ステント留置部での動脈硬化性変化を独自に工夫したHigh gain IVUS法で解明したものです。ステント内再狭窄の減少に繋がる研究として期待されます。


 

山岸教授はCardiosourse Extract Japanとの関連で、ACCでの教育担当理事でいらっしゃるO’gara先生と約1時間の対談に臨まれ、循環器専門医育成における日米での相違や、現状、また今後の展望について、討論されてきました。尚、この模様は、後日Cardiosourse Extract Japan のWeb上でビデオとして公開されました。

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今回は大震災の影響か、日本からの参加者が激減してようでしたが、このような時こそむしろ、援助に対する感謝や、誤った被害情報(放射線汚染)に対して正確な情報を伝える意味でも少数精鋭で参加すべきではないかと改めて感じた次第です。特に、日本の学会ブースが皆無であったのは、大変残念でした。

 

 

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