アメリカ合衆国心臓協会(AHA)年次学術集会が去る2013年11月16日―20日、テキサス州ダラス市で開催され、金沢大学循環器内科グループからも多くの演題が発表されました。
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AHA 2012 in Los Angeles, California
AHA 2008 in New Orleans, Louisiana
ダラス市での開催は久しぶりで、筆者らもその変貌ぶりに期待して参加しました。折からのケネディ大統領暗殺50周年とのことで町全体が幾分賑やかな感じではありましたが、応年の賑やかさにはほど遠い感じでした。
AHA学術集会への参加者は減少しつづけていたようですが、今回は増加傾向に転じたようです。金沢大学グループからの発表のうち、目を引いた研究を紹介します。大学院1年目の森 雅之先生、国産の冠動脈ステント「Nobori」の早期内膜化をブタモデルで検証し、留置後2日で早くもステントが薄い組織で被覆される様子を観察しています。注目すべきは、この発表がon-lineで速報されたことです。
国立循環器病研究センター心臓血管内科心不全科で活躍中の舟田 晃先生は、ライフワークの肥大型心筋症における、レ二ン-アルドステロン系遺伝子の多型と心房細動発症の関連に関する研究を口述発表しています。
海外での学会参加の楽しみに、会食や留学中の医局員との再開などがあります。今回は、ハーバード大学に留学中の多田隼人先生との再開に花が咲きました。多田隼人先生は、疾患原因遺伝子をGWASで行っています。
ダラスコンベンションセンター近くにあります由緒ある欧州調ホテル「Adolphus」は宿泊者が将来教授職につく伝説を有しています。ダラス訪問の際は、ケネディ大統領暗殺現場、Westendの土産物屋街、ステーキハウス(大抵どこでも美味)のみならず、Adolphusの探訪、宿泊をお勧めします。ちなみに当教室の山岸教授は前回がFairmont Hotel, 今回はSheraton Hotelでした。念のため。2014年のAHA学術集会はシカゴでの開催だそうです。