金沢大学臓器機能制御学・循環器内科准教授川尻剛照先生がアメリカ合衆国心血管インターベンション学会(SCAI:The Society for Cardiovascular Angiography and Interventions )でのLate Breaking Sessionで、Million研究の成果を公開しました。
金沢大学臓器機能制御学・循環器内科グループでは、多施設共同の無作為介入研究としてMillion研究を進めてきました(Kawashiri MA et al, Heart and Vessels 2015. )。この度その成果がまとまり、2015年5月17日に開催されたSCAI学術集会のLate Breaking Sessionで発表されました。この発表は多数の応募から厳選された6題の発表があり、川尻准教授の発表は前半の最後で、多くの聴衆の関心をあつめました。
発表内容は、アムロジピンを基本とした降圧療法とアトロバスタチンによる血圧・コレステロールの管理が冠動脈粥腫の退縮の及ぼす効果を臨床的に検討したものです。その結果、標準治療群、積極治療群いづれにおいても7-9%の冠動脈硬化粥腫の退縮がみとめられ、両者併用の動脈硬化進展抑制作用が示されたものです。
アメリカ合衆国おけるこの手のLate breaking sessionでの発表は、直ちに多くのメディアに取り上げられ、インターネット上でも10をこえるWebでの評価がなされています。下記を参照ください。
http://citoday.com/2015/05/07/million-study-presented-at-scai
http://www.biospace.com/news_print.aspx?NewsEntityId=376046
http://www.lelezard.com/en/news-6983992.html
http://www.firstwordpharma.com/node/1282541#axzz3ZmfLLEaY
http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Atherosclerosis/51424
このような多施設による臨床研究の成果を国外でのLate breaking sessionで発表できることは、私たち循環内科としての誇りでもあり、今後益々頑張らねばと励まされます。