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バルーン肺動脈形成術の話題

2017.09.02 | 研究 | 臨床 |

当教室の坂田憲治講師が中心となって取り組んでいる慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対するバルーン肺動脈形成術が北國新聞で取り上げられました。

 

北國新聞 2017年7月5日付

 

慢性血栓塞栓性肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension, CTEPH)は器質化した血栓により肺動脈の内腔に狭窄や閉塞が生じた結果、肺高血圧症を呈する疾患です。肺動脈血栓内膜摘除術(pulmonary endarterectomy, PEA)により根治可能な場合もありますが、手術不能例などは予後が悪い疾患として知られていました。近年、バルーン肺動脈形成術(balloon pulmonary angioplasty, BPA)と呼ばれるカテーテル治療の有効性が報告されており、手術を行うことが難しかった高齢者や他疾患を合併した症例などにも根治が見込めるようになりました。当院でも2014年より治療を開始しており、北陸では最も早く本治療に取り組んだ施設の一つです。

本疾患は、急激な胸痛や呼吸困難などの自覚症状を伴わないことが多く、原因不明の肺高血圧症症例の中に隠れていることがあります。診断により劇的に予後が変わる可能性があるため、慎重かつ正確な診断を心がけています。当科では肺動脈性肺高血圧症の十分な治療経験を有し、CTEPHを正しく鑑別診断でき、BPA適応の判断ができる循環器内科医が常駐しておりますので、診断に悩ましい症例などいらっしゃれば、いつでもご紹介下さい。

 

過去の新聞記事一覧

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2017年5月 高尿酸血症・痛風の話題(藤井博助教)

2017年5月 肺動脈性肺高血圧についての話題(川尻剛照准教授)

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