金沢大学臓器機能制御学教室では教育、臨床重視の立場から、症例、画像報告を積極的に推進しています。循環器内科吉田昌平先生は、昨年珍しい「たこつぼ心筋症」の症例報告 ( Yoshida S et al. Stress-induced takotsubo cardiomyopathy complicated with wall rupture and thrombus formation.Int J Cardiol. 2012 Nov 1;161(1):e18-20 ). およびこの論文に対するEditorialで注目されました。
今回は下記の症例がJACC(IF>14)に掲載されます。
Yoshida S, Nambu S, Matsubara T, Yasuda T, Miwa K, Inoue M, Teramoto R, Okada H, Kanaya H, Tsubota M, Konno T, Hayashi K, Kawashiri MA, Yamagishi M.
Platypnea-Orthodeoxia syndrome: insights of mechanism from imaging.
Division of Cardiovascular Medicine, Kanazawa University Graduate School of Medicine.
J Am Coll Cardiol. 2013 Jun 13. doi: http://doi.org/10.1016/j.jacc.2013.02.097
通常ヒトは、例えば心不全状態になりますと、立位より臥位において血液中酸素飽和度は低下します。それは臥位において心臓への血液潅流が過度に増大し、臓器うっ血を増強させることが主たる原因とされています。吉田昌平先生は、今回、座位(立位)でむしろ酸素飽和度が低下する症例を経験し、そのメカニズムに迫る画像を提供しています。
吉田昌平先生は教室で出版した「総合力ある内科専門医を目指す(山岸正和 総監修、松村正巳監修)においてもいくつか注目すべき症例を記載しています。